「チラシ文化はコスパが悪い」などとよく言われるのですが、、、私は大切にしています。
作り手側の見解ですが、都内で連日無数の演劇公演が上演されていて、お客様に自分の公演を選んでいただくためには、まず存在を認知してもらいたい。SNSでも宣伝はできるけど、AIにも本人にも情報を取捨選択されてしまう。だけど折り込み束でなら、まず物理的に、その席に座った人に公演の存在を知らせることができる。そして、知らせることができて初めて、「興味がある/ない」「観る/観ない」の検討をしてもらえると思うのです。
だから、運搬が大変でも、手間がかかっても、コスパが悪くても、折り込みは誰よりも力を入れると決めています。(※あくまで個人の見解！)

ヲタ的にもう一つ伝えたいのは、気に入ったフライヤーはぜひ取っておいてくださいということです。
私が敬愛するバンド、”0.1gの誤算”のこちらの動画を紹介します...!(ニコニコ)
数年後、いや数十年後に、当時気になっていた俳優さんやデザイナーさんがスターになっているかもしれないし....
久しぶりに見返してみたときに、「あっ今日の公演で観たあの人、前にも観たことがあったのか！」なんてことが起こります。

【考えるな】ほかにも！開演前を感じろ！【感じろ】

ほかにも開演前に観察するポイントがたくさんあります。作り手が違えば演出が変わるのは当然ですが、劇場や団体の出身によって、なんとな～く似たような方向性を感じることもあります。ぜひたくさんの作品を見比べてみてください！

◇場内BGMをよく聴いてみる

場内BGM･･･作り手側では「客入れSE」とか「M0(えむぜろ)」と呼ばれています。

楽曲を使用することもあれば、環境音を流していたり、開演が近づくにつれて音を変化させる作品もあります。
ちなみに私は、演劇サークルに入る直前に観た作品の、この客入れMが私は大好きです・・・・詳しくはジャケット写真を参考に調べてみてください....
『バカンス』では、鈴木美羽さん作曲のオリジナル音楽を使用予定です！お楽しみに～

◇ほか、出演者側の視点で舞台を眺めるようにもしています

・バミリを探す･･･役者さん用の、立ち位置の目印のことを「バミリ」と言います。暗闇の中で移動用には“蓄光テープ”というのもあります。

・幕の吊り方や、役者の出ハケ口をよく見る。

・舞台美術の細部･･･大きな美術をどうやって固定しているのか、色の塗り方や釘の打ち方はどんな風に作られているかをよく見る

・どんな灯体(照明機材ですね！)やスピーカーが使われているか見てみる。(あいにく照明と音響については素人なのですが、いつか力になると信じて....)

（↑自分が劇場で見ていることを書き出してみたのですが、ライブハウスに行ったときも同じことをしています･･･特に出ハケ口や幕関連、自分が舞台監督をやるときはできるだけまっすぐ綺麗に、役者さんが自然に出入りできるようにするのですが、、、ライブハウスになると求められる幕のあり方が違うんですね.....開演時の幕の開き方も...)

いよいよ開演！の前に....

☆すべての電子機器の電源を切りましょう！

「演劇は生モノ」とよく言われます。舞台と客席は常に影響し合いながら作品が進行するのです。
ですから、着信音やバイブの音は禁物！Bluetoothイヤホンの光も要注意です。鞄の中に入れましょう。

☆上演中に困ったときは！

上演中に気分や体調が悪くなってしまったときは、無理をせずに会場の外へ出たり、一旦目を瞑って休憩したりしましょう。
上演中も演出家やスタッフが座席にいるはずなので、困ったときには手を挙げて伝えましょう！周りの席の方も、近くの方が途中退場するときは足を縮めていただくなど、安心できる客席づくりにご協力お願いします！

まとめ：あとは本編を楽しむだけ！

さて、開演前の過ごし方だけでこんなに長い記事になってしまいましたが、あとは作品本編を楽しむのみです！
ぜひ自分なりの開演前ルーティンを見つけてくださいね！

次回の”はじめて演劇ガイド”は、「④終演！作品を応援しよう」です！

【演劇はじめてガイド】③小劇場ヲタの観劇術！ 折り込み束に刮目！(※マニアックです)

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